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「17年間、本当に無駄な人生になった」再審請求中の出所男性が心情吐露 20年前の男児殺害事件 (22/08/22 16:55)

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「17年間、本当に無駄な人生になった」再審請求中の出所男性が心情吐露 20年前の男児殺害事件 (22/08/22 16:55)

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16,791 回視聴  2022/08/22
20年前、愛知県豊川市で当時1歳の男の子が連れ去られ、殺害された事件。懲役17年の判決が確定し、服役していた男性が、先週金曜日、出所しました。無実を訴える男性は裁判のやり直し、再審を求めています。

「いま田辺雅樹さんが大分刑務所から出所しました。ゆっくりとした足取り」(記者)

 大分刑務所から出てきた田辺雅樹さん(当時36歳)は、いまも無実を訴えています。

「長い間ずっと刑務所生活をしていた。無罪にならなかったが、出所できたことは私にとってうれしい」(出所直後の田辺雅樹さん)


事件は約20年前

 事件が起きたのは、2002年7月。愛知県豊川市のゲームセンターの駐車場で、当時1歳10カ月だった村瀬翔ちゃんが、父親の車の中から姿を消しました。

 その後、4キロほど離れた海岸に水死体となって浮かんでいるのが見つかりました。

 翌年、駐車場に車を止めて寝泊りしていた元トラック運転手の田辺さん(当時36歳)が殺人などの疑いで逮捕されました。

 田辺さんは当初、犯行を認める供述をしていましたが、初公判では犯行を否認し、無罪を主張。弁護人は「威圧的な取り調べで犯行を自白させられた」と主張しました。

 物的証拠や目撃証言など決定的な証拠がなく、捜査段階での自白の信用性が裁判の争点となりました。


1審の無罪から一転、2審の名古屋高裁

「みなさまのおかげで無罪になりました。ありがとうございました」(田辺雅樹さん)

 1審の名古屋地裁では、「自白は誘導された可能性がある」として田辺さんは無罪に。

 しかし2審の名古屋高裁は一転、「自白は自発的になされ、その根幹部分において信用性が認められる」と判断し、田辺さんに懲役17年の有罪判決を言い渡しました。

 その後、田辺さんの上告を最高裁が棄却し、2008年に、刑が確定しました。

「17年間この人生、本当に無駄な人生になった」

 田辺さんは刑務所で服役している間も無実を訴え続け、裁判のやり直しを求める再審請求をしましたが、2019年に棄却されました。

 異議申し立てはいまも続いています。

 出所した田辺さんは20日弁護団らとともに会見を開き、刑務所で過ごした月日を振り返りました。

「(服役中は)再審していつ頃に無罪になるのかなとばかり考えていた。まだかな、まだかなと、再審無罪になっていないのに今回満期になったので、残念。17年間この人生、本当に無駄な人生になった」(田辺雅樹さん)

 

田辺さん「無罪を勝ち取りたい」

 当初は田辺さんは「車に翔ちゃんを乗せた」と自白した一方、車から翔ちゃんの衣服の繊維片が見つかっていません。弁護団は実験を行い、「繊維片が残るはずだ」とする実験結果を新たな証拠として提出しています。

「『証拠はあるんだ』『目撃者はいるんだ』と言って、(田辺さんが)否認しているのを攻め立てて最終的に自白させられたと。物的な証拠は何もございません」(後藤昌弘 弁護士)

「自白だけで有罪判決を受けたことについては悔しい気持ちでいっぱいです。実際にやっていないので、再審で1日でも早く無罪を獲得したい」(田辺雅樹さん)

(8月22日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)