新型コロナウイルス 『持続感染』と「ミルナイン」
- 【世界初】千葉大病院“コロナ重症化メカニズム”解明 症状重い感染者に“血栓”も
- コロナ重症化を血液解析で予測 たんぱく質の濃度で(2022年8月1日)
- 【解説】体内に新型コロナウイルスが残り続ける『持続感染』の脅威...一方で「ミルナイン」みれば事前にわかる「重症化予測」と「入院日数」(2022年8月2日)
- 【解説】長期間体内にウイルスが残り続ける『持続感染』の脅威...一方で「ミルナイン」みれば事前にわかる「重症化予測」と「入院日数」
- 少量のウイルスが体内に残り続ける「持続感染」 新型コロナ後遺症について 新たな研究結果発表(2022/7/29)
- 『一旦治ってもまた同じ症状を繰り返す』感染者急増で"コロナ後遺症"も懸念...後遺症外来の医師「仕事などの量を徐々に増やすことが大事」(2022年7月28日)
- 新型コロナ後遺症の原因とされる宿主内持続感染は起きるのか
- 【解説】長期間体内にウイルスが残り続ける『持続感染』の ...
【世界初】千葉大病院“コロナ重症化メカニズム”解明 症状重い感染者に“血栓”も
日テレNEWS
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千葉大学病院は、新型コロナウイルス感染症が重症化するメカニズムを世界で初めて解明したと発表しました。
千葉大学病院は、2020年7月頃から去年5月頃までに130人の新型コロナ患者から採取された検体で行われた研究結果を発表しました。
それによりますと、症状が重い感染者では、肺の血管が傷ついて液体成分が外に漏れ出していて、その修復のために血栓=血の塊ができていたことが世界で初めてわかりました。
そして、その血の塊にはミルナインと呼ばれるタンパク質が大量に確認され、血液中のミルナインの濃度が高い患者ほど、容体が重いことも明らかになったということです。
千葉大学病院は、今後、血液中のミルナインの濃度を測定することで患者が重症化する可能性を予測したり、重症化を防ぐため、ミルナインを標的にした治療薬の開発にも役立てたいとしています。
(2022年8月1日放送)
コロナ重症化を血液解析で予測 たんぱく質の濃度で(2022年8月1日)
ANNnewsCH
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新型コロナに感染し、血液中で特定のたんぱく質の濃度が高い患者は、その後、重症化し入院も長くなることが千葉大学病院などの研究で分かりました。
千葉大学病院などの研究では、去年5月までに感染した130人の血液を解析しました。
その結果、重症化した患者では、軽症患者と比べて血小板に含まれる「Myl9」と呼ばれるたんぱく質が最大で5倍ほど増えていることが分かりました。
この値が高い人ほど入院の日数も長い傾向でした。
千葉大学免疫発生学・平原潔教授:「コロナ患者の重症化を予測できれば、入院の必要性を判断できるために、治療が必要な患者さんに適切な医療を届けられる」
オミクロン株でも同じことが言えるといい、今後、「Myl9」を検査できるキットの開発につなげたいとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
【解説】体内に新型コロナウイルスが残り続ける『持続感染』の脅威...一方で「ミルナイン」みれば事前にわかる「重症化予測」と「入院日数」(2022年8月2日)
MBS NEWS
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千葉大学病院が新型コロナウイルスの治療で世界初という研究結果を明らかにしました。それは「ミルナイン」という血中のたんぱく質の値が高いほど重症化する傾向にあるというものです。このやっかいなたんぱく質は肺の炎症を悪化させ、入院日数も増加させるということです。関関西医科大学附属病院の宮下修行教授によると「ミルナイン」の発見で患者によって重症化の有無などが事前に診断できたり、今後は治療薬の開発にも役立ったりと、その活用法にも期待されるといいます。
一方で、豊橋技術科学大学と岡山大学は、新型コロナウイルスが体内で少量ながらずっと残り続けるという研究成果をあきらかに。長期間体内でウイルスが排除されずに残り続ける“持続感染”は脅威で「新型コロナは感染しないにこしたことはない」といいます。
(2022年8月2日 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
【解説】長期間体内にウイルスが残り続ける『持続感染』の脅威...一方で「ミルナイン」みれば事前にわかる「重症化予測」と「入院日数」
少量のウイルスが体内に残り続ける「持続感染」 新型コロナ後遺症について 新たな研究結果発表(2022/7/29)
CBCニュース【CBCテレビ公式】
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■少量のウイルスが体内に残り続ける「持続感染」
猛威を振るう第7波。心配されるのは感染だけでなく、長期にわたって症状が残る「コロナ後遺症」。その原因に迫る最新の研究結果が発表されました。
名古屋市内「柊みみはなのどクリニック 金山駅前」に来院した患者は、新型コロナの感染後、長期に続く体調不良を感じていました。
(ことし5月 感染後体調不良荷悩む患者)
「コロナの療養期間が終わっても、けん怠感が全然取れなくて…日常の生活がままならない。寝て起きても疲れたという感じ」
7月、愛知県大府市にある「柊みみはなのどクリニック大府院」を訪れると、内藤院長は爆発的に感染者が増えている第7波を受け、いわゆる「コロナ後遺症」について警鐘を鳴らしました。
(柊みみはなのどクリニック大府院 内藤孝司院長)
「感染者数が増えれば、それに合わせて後遺症を訴える人は今後、増えてくる」
これまでわからないと言われてきた「コロナ後遺症」の原因について、7月12日、豊橋技術科学大学と岡山大学の研究チームが新たな研究結果を発表しました。
豊橋技術科学大学の原田耕治准教授は、感染症を数学的観点から研究しています。
(豊橋技術科学大学 原田耕治准教授)
「『持続感染』が起こる。これが後遺症の原因じゃないか」
後遺症の原因として挙げたのは、感染後、少量のウイルスが体内に残り続ける「持続感染」です。
(豊橋技術科学大学 原田耕治准教授)
「体の中でずっと感染が続いて、炎症物質が出続ける。それが後遺症という症状として現れるのでは」
グラフの横軸は感染してからの日数、縦軸は体内のウイルス量を表しています。
ウイルス量がゼロになり、完治する患者も一部いますが、黒の線で示された重症化せず平均的な症状を示す患者でもウイルス量がゼロにはなりません。その理由は…?
(豊橋技術科学大学 原田耕治准教授)
「(新型コロナは)肝臓、腸、腎臓、心臓、脳…ほぼ全身の細胞に感染できる。免疫が、一生懸命感染先をたたいても、次の細胞に広がっていて、なかなか感染が終わらない」
この研究結果から、原田准教授が感じる新型コロナの脅威とは?
(豊橋技術科学大学 原田耕治准教授)
「かかってもすぐ治るから、軽症でいいんじゃないかと皆さん考えるが、かかった時にウイルスが体の中にいつまでも残っちゃうとなると、それを軽症では片付けられない。それを考えると安易に感染してはいけない」
『一旦治ってもまた同じ症状を繰り返す』感染者急増で"コロナ後遺症"も懸念...後遺症外来の医師「仕事などの量を徐々に増やすことが大事」(2022年7月28日)
MBS NEWS
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新型コロナウイルスの感染者が急増する中で、後遺症の問題が出てきています。
新型コロナウイルス患者を受け入れている大阪府堺市の邦和病院。7月28日も朝から発熱外来を予約する電話が鳴り続けていました。
発熱外来に訪れた90代の女性。7月28日朝に発熱があったため、ただちに抗原検査が行われました。
(スタッフ)
「抗原キットで陽性ということで。2本線が出ているので陽性という判断になります」
邦和病院では現在、重症患者用の3床は全て空いていますが、5床ある軽症・中等症患者用のベッドは7月20日ごろから急に患者が増えて満床の状態が続いています。急激な感染増加で、病床の確保や医療従事者の確保に追われているといいますが、さらに懸念していることがあるといいます。
(邦和病院 和田邦雄院長)
「(感染してから)1か月くらい経ってもまだよくならないという患者さんが多いですね。それがコロナ後遺症として受診されます。これから増えることが予想されますね」
邦和病院では去年4月、コロナの治療後も咳が続くなどの症状を訴える人が多かったため、コロナ後遺症に対応する「後遺症外来」を始め、院長はこれまでに900人のコロナ後遺症患者を診察してきました。
(邦和病院 和田邦雄院長)
「倦怠感・脱力感・息切れ・動悸・体の痛み・味覚障害・嗅覚障害・脱毛・不眠が主な症状ですね。(発症時期は)いろいろ個人差がありますね。半年ぐらいだったり1か月前にかかってまだ調子が悪いということだったり。だんだん後遺症という知識も普及されていますので、自分が後遺症なんじゃないかという形で来られますね」
現在受診に訪れる約9割がオミクロン株に感染した患者で、デルタ株と違い後遺症として咳や脱力感といった症状が多いといいます。現在の新規コロナ感染者は1日約20万人。コロナの患者が増加すれば、当然、後遺症患者の増加も懸念されます。
(邦和病院 和田邦雄院長)
「一旦治っても、1か月後に、あるいは2~3か月後に、また同じ症状を繰り返すと。これがコロナ後遺症の特徴なんです。患者さんは一番は早いこと働きたい、早いこと学校に戻りたい。フルに復帰するとまた症状が悪くなる。当初はウォーミングアップ的に時間と仕事の量を徐々に増やすということが大事。本人の理解、職場の理解があればいいと思いますね」