300年の“情熱のバトン”~昆虫画家メーリアンに魅せられて
年季が入った革表紙の大型本を開くと、そこに南米のジャングルが広がりました。
青く光る大型のモルフォチョウ、奇怪な長い脚のカミキリムシ、今にも動き出しそうな大型のイモムシやトカゲ。
エッチングに手彩色で描かれたこの極彩色の図版が、まさか300年前のものとはとても信じがたい思いでした。
著者はマリーア・ズィビラ・メーリアン。欧米では高名な女性の芸術家です。
彼女に魅せられ、その最高傑作を日本語で完全復刻版として出版しようと挑んだ人たちがいます。300年の時空を超えて、昆虫好きがつないだ“情熱のバトン”を紹介します。