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仕事に行きたくない、うつ病? 発達障害?

仕事に行きたくない、うつ病? 発達障害

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00:00 OP
03:09 現実そのままを見ているのではない
04:13 症状
06:06 回復したら特性は気にならなくなることがある
07:13 男性社会に女性が混じる困難さ

本日は「仕事に行きたくない」をテーマにお話しします。

何て言うんでしょうね、行きたくない、ありますよね?
日常を生きていたら「今日調子悪いな」「今日なんかしんどいから休みたいな」と思うことは多いと思うんです。

でも、近代国家というか、現代においては毎日働くことが求められてます。
ちょっと気だるいから今日は休もうかな、ということは許されないじゃないですか。
やるべきことが決まっている、チームで動いているから休めないわけです。

僕もそうです。休めないです。
例えばYouTubeを撮るのだったら「今日調子悪いから休もうかな」ってできるけれども、診療など他のことはできない、休めないです。

多くの人はおそらくそうだと思います。
原始時代みたいに、今日はちょっと体の調子悪いから獲物を取りに行くのやめようかな、木の実を取りに行くのやめようかな、みたいなことは許されないんです。

ちょっと悪いから午後から行こうかなみたいなことはできなくて、基本的には毎日決められた時間に行かなきゃいけない、ということになっています。

そのレベルではなくて、「いやいや益田、そんな当たり前を言わないでくれよ」と言われるかもしれないですけど、そうじゃなくて、本当に1週間、1カ月連続して行きたくない、しんどい。行こうとすると涙が出てしまう、思わず電車に乗っているとウルッと涙ぐんでしまうみたいな。
そこまで行くと、やはり精神科の病気なんじゃないかなとか思うかなと思います。

こういうときによく質問を受けることは「行きたくないんですけど、私はうつ病でしょうか? 適応障害でしょうか?」そういう質問ですが、最近増えたのは「私って発達障害なんでしょうか?」という質問です。

「私は発達障害だから仕事ができないんでしょうか?」
発達障害だから上手くいかなくて周りから嫌われてるのかな」
「疎まれてるんでしょうか?」

という質問が多いかなと思います。
「自分でもチェック項目に当てはめてみると発達障害っぽいんです」みたいなことを言うことが多いです。

結論です。
休息・回復したら、発達障害やAC(アダルト・チルドレン)の問題は気にならないかもしれないです。

調子が悪いときは、その人のネガティブな側面や弱点が色濃く出ます。強く出ます。
だから発達障害の項目に引っかかりやすくなっているのかもしれないですし、虐待のことも引っかかりやすくなっているかもしれない。

■現実そのままを見ているのではない

基本的には人間は現実を見ているようで、そのままを見ているのではなく、脳内にバーチャルリアリティの世界を作っているんです。
これを「予測する脳」とか「脳の予測」と言ったりするんですけど、脳内の世界と現実はちょっとズレて、違うものを見ているんです。

このズレを認識して、すぐに修正したり、行動を変えるようとやったりしてるんです。
あるがままの現実を僕らは見てません。

だけど調子が悪いときやうつになったりストレスが溜まってきたとき、高ストレス状態のときには、脳内の世界がネガティブな感じになり、どんな結果が出てもネガティブに受け取り、極端な行動に走りやすいです。

そして現実と脳内のズレが大きいので修正することが多くなるし、ズレを感じるとストレスを感じたり、不安、怒り、イライラを感じるんですが、ズレもどんどん大きくなっていくのでより負のループに入るというか、よりキツくなっていくことがあります。

■症状

症状としては楽しめない、何か楽しくない、生きてても意味がない、自分は無価値なんじゃないか、自分は役に立ってないから生きている意味ないんじゃないか、と思います。
高ストレス状態だとそう思うようにできているんです。

自分は役に立ってないんじゃないか、お金を稼いでないじゃないかとか言います。
でも、世の中はよく見てみたらロクでもないことをしてお金を稼いでる人もいるし、役に立たないようなことでお金を稼いでる人もいるわけだから。
むしろお金を稼がなくてもそれよりはるかにマシなんじゃないか、人に迷惑をかけていない分、騙しに行くとかそういうことをしてないわけだからいいじゃないか、と思うんですが、自分を責めちゃうみたいですね。

そういう悪い人のところまでは発想がいかないわけです。
フェイクニュースを流している人たちのことまで発想がいかないわけです。
楽しめなかったりします。

あとは集中力が低下して、その結果ミスが増えるんです。
ミスが増えているから自分を発達障害なんじゃないか、集中力を維持できないからADHDなんじゃないか、マルチタスクができなくなってきて発達障害なのかな、と思ったりするみたいです。

あと、食べられない、眠れない、とか。
過去の嫌なことを思い出しがちなんです。
それも大きくしがちなんです。
すごく親のことに対する被害感が増してしまうときもあるんです。

調子がいいときだったら、そんなこともあるなと思うんだけれども、調子が悪くなってくると、何であのとき理解してくれなかったのかな、あのとき自分の選択を親が手伝ってくれたら、抑えつけなかったら自分はこんな仕事に就かずにもっと自分の好きな仕事に就けたんじゃないかな、と思いがちです。

■回復したら特性は気にならなくなることがある

ただ最初に言った通り、本当に発達障害があるのか、AC(アダルト・チルドレン)があるのかはわからないですけれども、回復したらこういう特性は気にならないことがあるんです。
グレーゾーンの中でもはるかに薄いグレーになってくる可能性があるので、まずはきっちり休みましょう、ということになります。

優先順位としては、うつを治すということがとても重要になってきます。

何も原因なく適応障害やうつにはならないだろうと言われたらその通りで、運・不運だけの問題ではなく、単純にその人の遺伝的な問題というのがゼロではない可能性があるんですが、でもやはり何でもかんでもうつのときに発達障害を合併しているとするのはやはり難しい。
実際はうつが良くなってから、その人の特性をしっかり判断した方がいいこともあります。

■男性社会に女性が混じる困難さ

あともう一個思うのは、仕事に行きたくないというときに、女性の場合、やはり男性社会に女性が混じる困難さ、というのがあるんです。
自分が悪いんでしょうかというよりは、あなたじゃなくて周りの問題じゃない?ということも結構多いんです。
最後にその話もしようかなと思います。

色々な人から「社会人なんだから」みたいな形で小言を言われる人が多いです。
「社会人なんだから社会人らしく振る舞え」と言ってるんだけども、これは「お前は女だけど、男性社会に入ったんだから男らしく振る舞え」「男性と同じように振る舞え」と言ってるようなニュアンスだったりするんです。

本当に日本はそういう国だったりするので、話半分で聞かないと潰れてしまいます。
それはよく患者さんに言ったりしますし、患者さんの話を聞いていると、その視点が抜けてることが多いです。
「私はもっと頑張らなきゃいけないのに」と言ってるけれども「いや、そもそもこの話変じゃないか?」ということが多いです。

「何か意見が言いにくいんです」「すごく職場でも緊張するんです」という話をよく聞いてみると、周りが全員男の人で、10人中9人が男で女1人だったみたいなこともあるし、もう何かめちゃくちゃだったりします。

心理的安全性が配慮されているかというのは大事で、わかっていないことが多いんです。
男の人はわかっていないことが多いです。

部屋の中に10人いて女の人1人だったらそれはきついよね?
疲れるよ、普通に考えて。
2人でも嫌だよね?
やはり5人、5-5が一番いいけど、せめて3人は欲しいですよね?
そういうことです。

現実的に、その職場や部署では自分1人だけが女性というのが全然あって、それはなかなかキツいよねということは多かったりします。

あとは、適応している女性からのマウントというのが結構多いんです。
「私だって若いときそうだったんだ」「もっと頑張りなさい」とか、そういうのもあるんですけど、男性社会に適応した「ほぼ男的な女性」みたいな人からマウントされちゃうこともあって、それもすごくかわいそうだなという気がします。

もちろん、この人たちだって、すごく被害を受けて今に至っていて、それは相手のことを鼓舞しているようで、自分を鼓舞している言葉だったりするんですけども、でももうちょっと冷静に言ったほうがいいんじゃないかなと思います。

とにかく調子が悪いとき、仕事に行きたくないときというのはここら辺まで考えられないでいる、つまり冷静さを欠いているということなので、ゆっくり休んでもらいたいなと思います。
休めない場合は、こういう問題も意識しつつやってもらうということかなと思います。

今回は、仕事に行きたくないをテーマにあれこれ話してみました。

 

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